2017年5月28日日曜日

「俳句の図書館」

引っ越し作業は続いているが、合間を縫って本も読む。
「俳句の図書館」堀本裕樹著ー隣町の図書館で借りてきた。

我が町の図書館も充実しているが、隣町も頑張っている。
新しく入った本のコーナーに同じ本が並ぶことは少なく、それぞれの個性がありがたい。

さてこの本、正岡子規以降、現代までの俳句で著者がいいと思うものを選び解説を加えている。
本人の句も一つ入っている。

俳句とは、17文字を並べて意味を持たせればそれでいいというものなのではない位は知っている。
それではというと、5・7・5の区切りがあったり、季語を入れたり位の知識しかない。

ところが自由律があったり(山頭火は私も好きだ)無季語や季重なりにもいい句があるという。
ただ、初心者は規則通りに作る努力が必要だと説く。

このところはカウンセリングでも、5つの欲求とか全行動とかの手がかりがあった方がクライアントを理解しやすいことと似ている。
上級者になると、あまり意識的でなくスルスルといく。

たくさん並んでいる句の中で私が気に入ったのは
 「冬蜂の死にどころなく歩きけり」ー村上鬼城ー

春に生まれたであろうこの蜂はどんな夏と秋を過ごしてきたのか想像がふくらむと同時に、定年を過ぎてフラフラしている身につまされもする。
本には書いてないのだが、調べてみると雄は冬を越せずにこの句のように死んでゆく。

雌は巣の中で越冬するという。
その雌がたまたまの暖かさに惑わされてフラフラ出てくることがあり、それが冬蜂だと書かれたものもある。

句に詠われたものが雌の蜂かもしれないと思うと、また別の物語がありそうだ。
そういうことが俳句を味わうということなのだろう。

 「図書館内 蝶のごとくに ひらひらと」ー東行ー
 

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