2017年11月29日水曜日

強羅Ⅱ

強羅には「箱根美術館」というのがある。
ここの庭園と縄文土器が気に入っている。

今回の宿から歩いて10分ほどもしない距離だ。
3回目になるだろうか、行って来た。

この時期に来たのは初めてで、紅葉と苔の緑がきれいだった。
残念ながら私の腕では、人が入らないように撮るだけで精一杯。

縄文土器は他でも見ることがある。
だがここのは一際大きい。

高さ50㎝近くある火炎土器だ。
1万年前の人々の生活を思いめぐらすと興味は尽きない。


何を煮て、誰と食べたのか。
家族の食事か、部族の集まりか。

あるいは年老いたシャーマンが呪詛でもしたか。
人類が他の生物と別れ始めた頃の記念品だ。

現実に戻って宿への帰り道、桜の花が咲いていた。
こちらもなにやら怪しげな丸い鉄のモニュメントの傍らに植えられていた。

狂い咲きではなく、今頃に咲く桜らしい。
生物多様性の見本か。

ともあれ、秋の強羅を楽しみ北海道へ帰ってきた。
こちらは雪模様の寒風。

その中で薪の蓄えをする。
楽しみは窓近くに来る鳥の姿だ。

 

2017年11月22日水曜日

強羅

1年半ぶりに神奈川へ帰ってきた。
お世話になった方々にお会いしたり、懐かしい友と語らったり。

もちろん1日2日では済まない。
箱根は強羅に安く泊まれるところを見つけた。

おかげで、JR、相鉄、小田急、登山鉄道、ケーブルカーといろいろな乗り物に乗れた。
別に鉄ちゃんとかではないが、やはり嬉しい。

写真は登山鉄道駅で見つけた。
点検整備用車両だろうと思うのだが、車輪の前についているガードに目が行った。

通りかかった駅員さんに聞くと、除雪用に今年取り付けたものだとのこと。
一般車両よりパワーがないので役に立つかはわかんないのですがね…と言いつつ丁寧にかつ嬉しそうに説明してくれた。

感心したのは駅員さんの話しぶり。
とても嬉しそうだった。

自分の仕事に愛情と誇りを持っているようだった。
1000分の80という傾斜は世界で2番目、もちろん日本1。

そこをスイッチバックで上り下りする鉄道。
仕事が楽なわけはない。

こういう現場の人たちが支えているのだ。
翻って、転居先の鉄道はどうだ。

3年近く止まっている。
お金がないからだそうな。

現場の人達はきっと愛情と誇りを持っているに違いない。
本社の上のほうにいる人たちはどうなのだろうか。

鉄道だけではない。
自動車会社、電機会社、鉄鋼会社、電気会社、などなど。

「仕事に誇りを持っていますか」ちょっと聞いてみたい。